高知県高知市・五台山にある
高知県立牧野植物園 に行ってきました。
ここは、植物学者 牧野富太郎博士の
功績をたたえ、1958年に開園した、
四国で唯一の総合植物園です。
起伏を活かした約8ヘクタールの
広大な園内には、博士ゆかりの野生植物や
園芸植物をはじめ、およそ3,000種類以上の
植物が四季を通して彩りを見せ、
訪れる人々に「自然と植物に出会う喜び」
を感じさせてくれます。
五台山の自然と調和した静かな空間の中で、
植物それぞれの個性や
香りの奥深さを体感できるのが魅力です。


生薬の香り体験「命の母」にも使われる植物たち
園内では、小林製薬「命の母」
にも配合されている生薬の香りを
実際に嗅ぐことができる
体験コーナーがあります。

その中でも、特に印象に残ったのが
カノコソウ。
別名「吉草根」とも呼ばれるこの植物は、
“くさくていい匂い”と表現したくなるほど
独特で不思議な香りを放っています。

「イソ吉草酸」くさくていい匂いの正体
カノコソウの香り成分の正体は
イソ吉草酸(いそきっそうさん)。
実はこの物質、足の匂いや
口臭にも含まれており、
悪臭防止法 という法律で
発生量が規制されているほどの
強いにおいを持ちます。

しかし、その強烈さの奥には、
心を鎮める鎮静効果のある成分としての
側面があります。
香りというのは、時に“臭い”と紙一重。
けれどその中にこそ、
人の心と体を整える力が潜んでいるのです。
漢方とハーブに見るカノコソウの力
漢方では、カノコソウは
鎮静・安眠・自律神経の調整 に用いられる生薬。
イライラや不眠、更年期の不調を
和らげる働きがあるとされています。
また、ヨーロッパでは
「バレリアンルート」 と呼ばれ、
“天然の安眠ハーブ”として
古くから親しまれてきました。
この香りをお香に取り入れたら──
夜のリラックスタイムや
瞑想の時間にぴったりの、
穏やかで心落ち着く香りが生まれそうです。

牧野富太郎博士と「らんまん」の舞台
園内では、牧野博士がこよなく愛した花
バイカオウレン
の説明が印象的でした。
この花は、NHK朝ドラ
『らんまん』の主人公のモデルとなった植物。
可憐で清らかな白い花は、
博士の植物への深いおかあさんへの愛の象徴。


牧野植物園は、博士の研究精神を
今に伝える場所として、
植物を「知る・触れる・香る」喜びを
体験できる貴重な空間です。



香りから学ぶお香づくりへのインスピレーション
香りには、
「心に届くメッセージ」と
「身体に働きかける力」があります。
カノコソウのように、
“くさくても心地よい”香りは、
本能に訴えかけるような
不思議な魅力を持っています。
この香りをお香づくりに取り入れ、
「眠る前に心を鎮める香」や
「内なる静寂を取りもどすお香」として
形にしてみたいと思いました。

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めちゃくちゃ笑えるので見てね♡
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